イヌオ~ヒトニヤサシク~

映画、音楽、酒、そしてヒトを愛する駆け出しバーテンダーが徒然なるままに趣味と幸せを考察する。

好きな人との5年間~心の病をもつ風俗嬢~(12)

しばらく二人っきりでえりかに会う機会は無くなってしまったけれどもサークル仲間の5人では今まで通り会っていた。

先輩の追いコンと俺達1年生が主役となる1年ライブが始まるから忙しくなる。

追いコンは4年生が二日がかりでサークルの皆とライブをし、1年ライブは県内の大学がそれぞれ1年生で編成されたバンドで代表をつくってライブを行うというものだ。

追いコンに参加する1年生は俺だけだったので気合いもはいった。

周りの1年生は追いコンの後に1年ライブがあるという事でまだゆとりを持って練習していた。



そしてこの頃になると、えりかは自傷行為をはじめるようになっていった。

リストカットだった。


なぜえりかがリストカットをしている事実を知ったのか、今では覚えてはいない。

ただ覚えているのはえりかのあのトロりとした目だけだ。こぼれそうなあの目を。



そして追いコンの直前頃になると、俺達は再び会うようになる。


止められなかった。お互いに。



俺は自分から距離を置こうと言ったくせに、もう自分の気持ちを抑えられなかった。
前とは違って、明確に彼女に「好き」と伝えるようになっていた

でもえりかからは毎回「ごめんね」と帰ってくるだけだった。

それでも俺達は会っていた。夜に頻繁に。
一体なんなんだろう。

そしてあの娘の手首には、前会った時には無かった傷が付いている。そして俺達の関係も前とは変わっていっている

ある日俺はえりかを飲みに誘った。ハッキリと自分からえりかを誘ったのははじめてだった。

市街地にさそった。
追いコンの前日だった。
2人でホテルにとまった。
寝た。
追いコン一日目の朝に起きた。
笑顔で1度別れた
ライブハウスで再開した
もうただの友達だった
俺達は何でもないんだ。
何でもないんだ。



この投稿を続けるのは俺にとって物凄く体力と神経をすり減らす作業になってしまっていました。

だからお休みも頂く時があるかも知れません

正直だんだんココロの疲労が物凄くて、文章をまとめるのが大変になってきたので、今日はここまでにさせて頂きます

でも少なくてもいいから、誰かの心の中に俺の何かを預かってて欲しいと言う我儘ではじめたこの回想。どうかもう少し続けさせてください