イヌオ~ヒトニヤサシク~

映画、音楽、酒、そしてヒトを愛する駆け出しバーテンダーが徒然なるままに趣味と幸せを考察する。

好きな人との5年間~心の病をもつ風俗嬢~

思えば俺は世間一般的な "フツー" の恋愛をして来なかった。

五年前、俺はある一人の女性と恋に落ちた。とても幸せでキラキラとした特別な5年間。その5年間があったからこの自己満足で満ちたブログを始めたと言っても過言じゃない。


俺が世界で1番憎み、そして世界で一番愛した女性


もし良かったら皆さんに見て欲しいし知って欲しい。正直何を知って欲しいかなんて聞かれたら、俺自身も言葉に詰まるだろう。
だからこれは俺の5年間の形のないアルバムのめくって行くだけの退屈な作業になるかも知れない。

でも、なにか見つかる気がするという期待感が有るのだ。
素敵なものか、醜いものかはまだ分からない。しばらく開けなかった机の引き出しを探る様に、時にはガラクタ、時には子供の頃の宝物。引き出しの中の小さな冒険。

こっから先は、決して美しい話でも涙がちょちょぎれる訳でも2ちゃんの感動スレみたいなものでも、ましてやノーベル文学賞取るような完成されたはなしでもない。
ただの1人の人間のそこまで昔にならない昔話。

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五年前、俺はとある大学に入学した。前期入学のお陰で後半にはすっかり怠けさせた脳みそ乗っけて俺のキャンパスライフが始まった。

はっきりいって、億劫だ。好きな学科に入ったわけでも大学進学を自分で選んだ訳でも無かった。ただ両親がきっといい経験と思い出になるから行ってきなさいと言ってくれたから進学した。
そこまで俺の事を考えてくれた両親の心遣いに対して、内心は(めんどくせえ)の思いだった。

糞ガキである。特にやりたい事があったわけでもないのに人に照らされた道だけは本能かって言うぐらい拒否反応をみせる。態度だけは一丁前。チン〇ンの毛が生えるのが大人の証だなんて本気で信じてるもんなんだよね10代ってさ。俺もそうだった。

入学して何日たったぐらいだろうか。うちの学部は40人程いて前後半でクラスが別れていたんだけど、初めての合同講義が会った。そしてそこで俺はある一人の女の子を目にすることになる。

その子はチャイムギリギリに講義室に入って来た、いや多分ギリギリ"アウト"だったと思う。注目が集まるのは当たり前、でも皆のその注目はその女の子"そのもの"にむけられた。

彼女は綺麗だった。それももう並じゃなく。

華奢で色白で笑顔が素敵な、涙ボクロの可愛い女の子。誰にでも笑顔で、遅刻のせいで照れが隠しきれなくて、でもそれすら可愛くて。

男子は鼻の下伸ばすし女子は可愛いお人形さんを見た3歳児みたいな反応するし、俺はと言うと、やっぱ鼻の下のばしてた。人の3倍のばしてた。

このマンガみたいなベタ展開が俺の人生初の一目惚れであり、その女の子「えりか」を初めて目にした瞬間だった。

つづく